矯正治療は噛み合わせと歯並びを整えるため、歯に装置をつけて整えます。ただ矯正装置はお口の中に入れるため、はじめは違和感を覚えたり、滑舌が悪くなったと感じたりすることもあるでしょう。ここでは矯正装置はどのくらい滑舌に影響があるのか解説します。
矯正装置の種類
まずは矯正装置の種類についてご紹介します。矯正装置には以下のようなものがあり、それぞれ特徴は異なります。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- マウスピース矯正
表側矯正
歯の表面にブラケットと呼ばれる装置をつけ、そこにワイヤーを通して歯並びを整える治療方法です。固定式のため矯正治療が終わるまでは装置を外すことはできません。部分矯正から難しい症例までさまざまなケースに対応できるのがメリットです。またワイヤー矯正自体が滑舌に与える影響はほとんどありませんが、症例によって上顎の歯と下顎の歯にゴムかけすることがあります。この場合は滑舌に影響を与えてしまう可能性があります。
裏側矯正
裏側矯正とは、歯の裏側に装置をつけて歯並びを整える治療方法です。歯の裏側に装置をつけるため、見た目に影響を与えないのはメリットと言えるでしょう。しかし、裏側に装置をつけるため舌の動きが抑えられてしまい、滑舌に影響が出やすいのはデメリットと言えます。
マウスピース矯正
自分で取り外しができるマウスピースを装着して歯並びを整える治療方法です。マウスピースは透明なため、ほとんど目立ちません。また薄い素材でできているため、滑舌にもほとんど影響がありません。
矯正装置は滑舌に影響がある?
結論から言うと、矯正装置の種類によって滑舌に影響を与えてしまうものもあれば、ほとんど影響がないものもあります。そもそも矯正治療はお口の中に装置を入れるため、慣れるまでは滑舌に影響があります。なお発音は舌の動きが関係しており、「裏側矯正」は舌の動きを抑えてしまうことから話しにくさを感じることが多いでしょう。ただ個人差はありますが、ほとんどの方が1~3週間程度で慣れます。
なお楽器を吹く方、歌を歌う方は矯正装置によって唇や舌の動きが抑えられてしまうことがあります。そのため矯正を始める前に担当の歯科医師とよく相談することが大切です。
まとめ
矯正中は装置や処置によって、少なからず滑舌に影響はあるものです。慣れるまでは時間が必要になりますが、歯並び・噛み合わせが整うと、治療前の歯並びよりも滑舌が良くなります。矯正前はそれぞれの装置の特徴を理解し、適切な方法を選択するようにしましょう。