兵庫県神戸市 北村歯科医院
歯科医師 院長 北村 聡一です。
歯科インプラントは、多くの方にとって失った歯を補うための優れた選択肢です。しかし、インプラントには様々な種類があり、それぞれの特徴を理解することが重要です。本記事では、インプラントの種類とその違いについて詳しく説明し、患者さんに最適な選択をサポートします。
インプラントとは
1. 歯科インプラントは、失った歯を補うために人工の土台として使用されます。この土台は、顎の骨に外科的に埋め込まれることで、歯の根の役割を果たします。インプラント上にはクラウンやブリッジが取り付けられ、見た目も自然な歯に近づけることができます。この治療は、失った歯が複数であっても対応でき、部分的な入れ歯やブリッジの代替となります。
インプラントの種類
2. インプラントには大きく分けて、エンドオステルインプラントとサブペリオステルインプラントの2種類があります。エンドオステルインプラントは、顎の骨に直接埋め込まれる棒状のタイプで、現在最も一般的に使用されているタイプです。骨と結合する能力が高く、長持ちしやすいという特徴があります。一方、サブペリオステルインプラントは、顎の骨の上に設置されるフレーム状のタイプで、顎の骨が薄く、インプラントを埋め込むことが難しい場合に使用されます。
各種類の利点と欠点
3. エンドオステルインプラントの利点は、非常に安定しており、長期間の使用に耐えうることです。このタイプは一般的に高い成功率を誇り、多くの患者に適しています。ただし、成功するためには十分な量の健康な顎の骨が必要であり、手術には時間と費用がかかります。サブペリオステルインプラントの利点は、骨の状態に依存せずに設置できることですが、エンドオステルインプラントよりも安定性が低く、一般的には長期間の使用には向いていません。
インプラントの素材と選び方
4. インプラントの素材は主にチタンとジルコニアです。チタン製インプラントは、骨との融合が非常に良好で、耐久性も高いことが特徴です。チタンは長い歴史があり、その効果も十分に立証されています。一方、ジルコニア製インプラントは金属アレルギーが心配な方に適しており、審美的にも非常に優れた選択です。どちらの素材を選ぶかは、アレルギーの有無や審美的な希望、予算などに応じて決定されます。
治療過程と費用について
5. インプラント治療は通常、約3ヶ月から6ヶ月の期間を要します。最初にインプラントを骨に埋め込む手術を行い、その後、インプラントが骨としっかり結合するのを待ちます。手術には局所麻酔を使用し、多くの場合、術後の痛みは市販の痛み止めで管理可能です。費用については、1本あたり20万~50万円程度と幅がありますが、保険が適用されないことが一般的です。そのため、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。
まとめ
インプラントに関する選択は、患者さんの口腔の状態、ライフスタイル、予算などにより異なるため、個々の事情に合った提案を歯科医と相談しながら決定することが求められます。インプラントの選択は長期的な視点で考える必要がありますので、慎重な検討が必要です。私たち歯科医師は、患者さんが納得のいく治療が受けられるよう、さまざまな情報提供を行って参ります。どのインプラントが最も適しているか、ぜひ私たちと一緒に探っていきましょう。