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インプラント治療の安全性

兵庫県神戸市 北村歯科医院
歯科医師 院長 北村 聡一です。

インプラント治療は、失った歯を補うための非常に優れた方法として広く認知されています。しかし、手術を伴う治療であるため、その安全性に関する疑問や不安をお持ちの方も多いかもしれません。本記事では、インプラント治療の安全性について詳しく解説するとともに、そのメリットやデメリット、治療の流れ、考慮すべき諸条件などについて紹介します。

目次

1. インプラント治療とは
2. インプラントの安全性について
3. インプラント治療のメリットとデメリット
4. 治療の流れと期間
5. インプラント治療の費用
6. まとめ

1. インプラント治療とは

インプラント治療は、歯を失った部分に金属製の人工歯根を埋入し、その上に義歯を装着する治療法です。この人工歯根は通常、チタン製であり、顎の骨と結合する性質があります。そのため、固定力があり、長く使えると言われています。通常の入れ歯やブリッジと比べると、自然な見た目と快適な使用感が実現できます。

インプラントは、一本の歯が欠けている場合だけでなく、複数の歯を失った場合、あるいはすべての歯を失った場合にも適用可能です。また、顎の骨の状態や全身の健康状態によっては治療が推奨されないこともあるため、事前の診断や相談が非常に重要です。

2. インプラントの安全性について

インプラント治療は高度な技術を必要とし、成功するためには的確な診断と治療計画が必要です。近年、インプラント技術は大いに進化し、信頼性が高まっています。成功率は95%以上とされ、多くの患者さまが長期的に満足のいく結果を得ています。

それでもインプラント治療にはリスクが伴います。手術における一般的なリスクとして、感染症やインプラントの脱落、神経損傷の可能性があります。このため、術前のカウンセリングや診査が非常に重要です。定期的なメンテナンスが行われない場合、周囲組織の炎症やインプラント周囲炎になるリスクがあります。

3. インプラント治療のメリットとデメリット

インプラント治療の最大のメリットは、見た目と機能が非常に自然だということです。義歯とは違い、固定されているため、食事中も違和感が少なく、しっかりと噛むことができます。さらに顎の骨を保持し、将来的な骨の減少を防ぐことにつながります。

一方、デメリットとしては、治療費が高いこと、治療期間が長期に及ぶこと、手術が必要であることなどが挙げられます。また、インプラントにかかる負担や合併症のリスクを考慮し、十分な検討と相談が必要です。

4. 治療の流れと期間

インプラント治療は、通常以下のステップで進行します。まず、初診で患者さまの口腔状態の検査が行われ、治療計画が立案されます。その後、手術にてインプラントを顎の骨に埋入します。埋入後、骨とインプラントが結合するために3〜6か月の期間が必要です。

埋入が成功し結合が確認されたら、アバットメントと呼ばれる連結部を取り付けます。最終的に人工歯を装着して完了します。通常の治療期間は数か月から一年程度となる場合もあります。

5. インプラント治療の費用

インプラント治療の費用は、クリニックの所在地や使用する材料、手術の難易度によって異なります。日本では一般的に一本のインプラントの費用が30万円から50万円程度です。ただし、事前の診査や術後のメンテナンス費用が追加でかかる場合があります。

インプラントは保険適用外であることが多いです。経済的負担があるため、複数のクリニックで見積もりを取ることや、治療計画に納得がいくまで相談を行うことが大事です。

まとめ

インプラント治療は、失った歯を取り戻すための非常に効果的な方法の一つです。成功率が高く、自分の歯と同じように使用できるため、多くの患者さまに喜ばれています。しかし、手術を伴うためリスクや注意点もあります。治療を検討されている方は、信頼できるクリニックでじっくりと相談し、安全で満足のいく結果を目指して治療を進めていきましょう。